- 「内容証明郵便を送りたいけど、どう書けばいいのかわからない…」
- 「作成するときのルールや郵便局での送り方がわからない…」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
内容証明郵便は、明確な証拠を残したい場合など、トラブルの予防や解決において、とても有効な手段となることがあります。
自分で作成することも可能ですが、書き方や出し方などのルールがあいまいな状態では、かえって不都合が生じる可能性があります。
そこでこの記事では、内容証明郵便の書き方や送り方、注意点を解説していきます。
内容証明郵便とは?
内容証明郵便とは、「いつ・誰が・誰に・どのような内容の文書を送ったのか」を日本郵便が証明してくれる郵便サービスのことをいいます。
通常の郵便とは異なり、送付した文書の内容を証拠として残せるため、法律に関係する重要な場面で利用されることが多いです。
また、配達証明を付けることで、相手に郵便物が配達された日付も証明できます。
ただし、記載した内容が事実であることを証明したり、相手に支払いなどを強制したりする効力はありません。
そのため、内容証明郵便は、相手に自分の意思を明確に伝えるとともに、後々のトラブルに備えて証拠を残すための有効な手段といえます。
内容証明郵便を利用すべきケース
内容証明郵便は、金銭の請求や契約の解除など、相手方に重要な意思表示を行い、その内容を証拠として残したい場合に利用されます。
代表的な利用すべきケースは、主に以下の5つです。
| 利用すべきケース | 具体例 | 利用する目的 |
|---|---|---|
| ① 未払い金を請求したい | 貸したお金や売掛金、未払いの代金などを請求する場合 | 請求金額や支払期限を明確にし、請求した内容を証拠として残す |
| ② 契約を解除したい | 契約違反や代金未払いなどを理由に、契約解除の意思を伝える場合 | 契約解除の意思表示をした内容や時期を証拠として残す |
| ③ 家賃の滞納を請求したい | 入居者が家賃を滞納しており、支払いを催告する場合 | 滞納額や支払期限を通知し、催告の記録を残す |
| ④ クーリング・オフをしたい | 訪問販売などで締結した契約について、法定期間内に解除等を通知する場合 | 期間内に通知を発信したことや、その内容を証拠として残す |
| ⑤ 損害賠償を請求したい | 契約違反などによって損害が発生し、相手方に賠償を求める場合 | 請求の理由や金額を明確にし、通知した内容を証拠として残す |
内容証明郵便を作成する流れ
内容証明郵便の作成の流れは以下のとおりです。
大切なのは、難しい法律用語を並べることではなく、誰に何を求めるのか、その根拠は何かを明確にすることです。
まずは、相手方に何を伝えたいのかを整理します。 未払い金の請求、契約解除、損害賠償請求など、 通知する目的と相手方に求める対応を明確にしましょう。
契約書や請求書、過去のやり取りなどを確認し、 相手方の氏名・住所、契約日、請求金額、 支払期限などの必要な情報を整理します。 事実関係を時系列でまとめておくと、文書を作成しやすくなります。
通知の理由や具体的な請求内容、相手方に求める対応を記載します。 金銭を請求する場合は、請求金額や支払期限、 必要に応じて振込先なども明記しましょう。 感情的な表現は避け、簡潔で分かりやすい文章を心がけます。
文書に日付、差出人・受取人の氏名や住所などを記載します。 郵便局の窓口で差し出す内容証明郵便には、 縦書き・横書きに応じた文字数や行数の制限があります。 日本郵便の規定に従って文書の形式を整えましょう。
誤字脱字や氏名・住所、金額、日付などに間違いがないか確認します。 また、請求内容や支払期限が明確になっているか、 事実と異なる記載がないかも確認しましょう。 問題がなければ文書を完成させます。
内容証明郵便の書き方のルール
内容証明郵便には、守らなければいけないルールが多数存在します。
以下では、そのルールと注意点を解説していきます。
手書きか、パソコンか
内容証明郵便では、手書きかパソコンかという点で定まったルールはありません。
そのため、最近ではパソコンで作成する人がほとんどです。
手書きの場合特に決まった定めはありませんが、内容証明郵便用の用紙があるので、それを買って使うと便利です。
書式のルール
内容証明郵便では、明確に書式が決まっています。
書式が異なっている場合受け付けてもらえないため、注意するようにしましょう。
縦書きか横書きかでルールは異なります。
- 1行20字以内
- 1枚26行以内
横書きの場合は、次の3つの形式から選択できます。
- 1行20字以内・1枚26行以内
- 1行13字以内・1枚40行以内
- 1行26字以内・1枚20行以内
なお、電子内容証明郵便の場合は字数・行数の制限はなく、通常の内容証明郵便と比較して、1枚の用紙に記載することができる文字数が多いことが一般的です。
具体的な証拠は明記しない
相手方の不法行為を指摘する場合は、具体的な証拠を本文に明記しないようにしましょう。
先に開示することで、相手が不法行為を回避する準備をしたり、証拠を隠滅する機会を与えてしまう可能性があります。
そのため、証拠があると伝えるだけに留めるようにしましょう。
対応期限を明確にする
内容証明の内容が、慰謝料請求や回答書といった対応を要求する場合は、対応期限を明確にするようにしましょう。
金額や内容にもよりますが、1週間から10日程度の設定を目安にするとよいでしょう。
同文のものを3通作る
内容証明郵便を利用するときには、全く同じ内容の文書を3通作成しないといけません。
なぜなら、受取人用・差出人用・郵便局保管用でそれぞれ保管が必要だからです。
複写の用紙を利用するか、パソコンのプリント機能を使って全く同じものを作成しましょう。
2枚以上になる場合は契印を押す
内容が1枚に収まらず2枚以上になる場合には、ページとページの間に契印が必要になります。
内容証明郵便には記名・押印が必要ですが、契印には、記名の横に押印したものと同じものを使う必要があります。
書き間違えたときの修正方法
文書の作成中に間違いに気づいた場合、間違った箇所に二重線を引き、欄外に「〇字削除」と書き、そこに押印をする必要があります。
このとき利用する印鑑も、記名の横に押印したものや契印に使うものと同じ印鑑である必要があります。
また、加筆する際には、二重線を引いた横に加筆する文章を書いて訂正し、欄外に「〇字削除、〇字加入」と書き、そこに同じように押印します。
このときも、1行20字以内などの文字数制限を超えることはできないため、注意するようにしましょう。
内容証明郵便の出し方とかかる費用
内容証明郵便はすべての郵便局で利用できるわけではなく、通常の郵便窓口と受付時間が異なる場合もあります。
まずは、事前に取扱があるかどうかを調べてから提出するようにしましょう。
内容証明郵便の出し方
内容証明郵便を郵便局に出す際、差し出す文書3通と封筒を用意し、封をせず窓口に持参しましょう。
その際には、その場で訂正を求められることもあるため、ペンと印鑑を持参しておくと便利です。
また、内容証明郵便を送ると追跡番号がつくので、郵便局ホームページの追跡サービスを利用し、今どこにあるのか、持ち戻し、再配達、相手が受け取ったかどうかなどを確認することができます。
相手に配達されたことを確認するために、配達証明のサービスも付けるようにしましょう。
内容証明郵便の費用
内容証明郵便を送るためにかかる費用は以下の通りです。
文章の枚数や重さによっても変動するため、事前に確認するようにしましょう。
| 費用の種類 | 金額 | 内容 |
|---|---|---|
| 郵便料金 | 110円~ | 郵便物を送るための基本料金です。 重量やサイズによって異なります。 |
| 内容証明料金 | 480円~ | 文書の内容を証明するための料金です。 謄本1枚480円で、2枚目以降は1枚につき290円が加算されます。 |
| 一般書留料金 | 480円~ | 内容証明郵便を送る際に必須となる料金です。 郵便物の引受けや配達の記録が残ります。 |
| 配達証明料金 | 350円 | 相手方に配達された事実を証明するための料金です。 差出時に申し込む場合の金額で、利用は任意です。 |
| 速達料金 | 300円~ | 通常より早く届けたい場合に追加する料金です。 利用は任意です。 |
| 合計(配達証明なし) | 1,070円~ | 郵便料金+内容証明料金+一般書留料金 |
| 合計(配達証明あり) | 1,420円~ | 上記の基本料金に配達証明料金350円を加算 |
※金額は2026年10月時点の料金です。 合計金額は定形郵便物(50g以内)、謄本1枚、 一般書留の基本料金を前提としています。 文書の枚数や重量、追加するオプションによって異なります。
電子内容証明とは?|窓口に行かずに提出する方法
電子内容証明(通称「e内容証明」)とは、日本郵便が提供する、インターネット上で内容証明郵便を差し出せるサービスです。
パソコンで作成した文書を専用サイトからアップロードすると、日本郵便が印刷・封入・発送を行います。
通常の内容証明郵便とは異なり、郵便局の窓口へ出向く必要がなく、自宅や職場から手続きできるのが特徴です。
また、原則として24時間申込みができるというのもメリットの1つです。
電子内容証明を利用する場合は、日本郵便指定のWord形式のひな形を使用する必要があります。
利用を検討される方は、こちらから事前に内容を確認してみるとよいでしょう。
発送後に注意すべきことは?
内容証明郵便は発送したら終わりではありません。
追跡サービスを利用して配達状況を確認する、配達証明を利用した場合には配達証明書を保管するなど、注意すべき点は多数あります。
特に、内容証明郵便が届かない場合には注意が必要です。
届かないケースは複数ありますが、受け取り拒否や、保管期間を過ぎて返送された場合は、相手のポストに投函される「特定記録郵便」として再度発送するようにしましょう。
まとめ
内容証明郵便は、いつ・誰が・誰に・どのような内容の文書を送ったのかを証明できる郵便サービスです。
未払い金の請求や契約解除の通知、損害賠償請求など、さまざまな場面で利用されており、トラブルを未然に防いだり、後々の証拠を残したりするうえで有効な手段となります。
自分で作成することもできますが、普段の生活ではなじみがないため、突然内容証明郵便を作成しようとしても、どう対応して良いかがわからないことも多いです。
書き方のルールが誤っていたがために、自分の希望する効果が発生しなかったり、思わぬ不利益を受けたといったケースも少なくありません。
そのため、内容に不安がある場合には、行政書士などの専門家への相談を検討するとよいでしょう。
且井行政書士事務所では、内容証明郵便に関する相談を無料で承っております。
「自分で作成するのが不安」といった方は、お気軽にお問合せください。